強皮症患者、ご家族の皆さんへ。‐父の闘病生活‐同意書にサイン
退院から20日目を迎える頃、
2〜3日前から辛そうにしていたと、父の近くに住んでいる姉から聞いた。前日は眼を真っ赤にして苦しんでいるのに「明日は定期受診日だから」と救急受診を拒否した父。医師からは「苦しいと思った時には、いつでも病院に来てください」とも言われていた。
定期受診で、肺炎球菌が確認され、感染性肺炎の診断を受け、緊急入院をすることになった。大部屋に入室。食欲はある。
父を心配した兄家族が帰省中の出来事だった。この部屋の光景を見て、兄は、「感染しやすいといわれている父の周りに、咳をしている患者さんたちがいる。そんな部屋に居て大丈夫なのか?」と疑問を持ったと、後日、私に話した。
緊急入院から3日目。母からの情報で「10リットルの酸素をマスクで吸っても、酸素が90%をかろうじて維持できる程度。マスクを外して排痰すると、80%台まで下がる」ということを知る。
尋常な状況ではないことを、改めて察する。
入院5日目夜。姉からのメール。
入院5日目だから「少し楽になったよ」なんていう姿を想像していったのに、酸素マスクをして、「話すのも辛い」と言っていた。肺に水が溜まっていて、軽く心不全状態になっていて、それで呼吸困難になっていると医師から説明を受けた。利尿剤でまず水分を排出させてみるとのこと。姉から父へ「これからは調子が悪くなったら早く受診するようにしようね」と。
入院6日目。13時24分、妹からのメール。
昨晩から、お父さんがICUにお部屋移っています。さっき病院から連絡がありました。本来医師の説明があって、お部屋移動するんですが、とのお電話でした。
同日16時14分。妹からのメール
これから祖母がきます。祖母を呼ぶくらい、お父さんの様態悪化しているようです。また連絡します。
同日17時42分。姉からのメール。
間質性肺炎急性憎悪でICU(集中治療室)に移動したよ。呼吸状態も悪く、気管支鏡をしたいので早急に人工呼吸器をつないだ上で検査と治療を進めていきたいと主治医から説明されたので、父の同意の元、今頃たぶん人工呼吸器をつけているはず。急激に病状が悪化したり、体力が負けてしまった場合、最悪の事態にもなりうると。肺以外の臓器は元気なので、若さと今残っている体力にかけるということです。
補足:後日知ったこと「助かる可能性は20〜30%」と、この時に言われたと。
メールを読み、帰省するかどうか迷う。
今日は最終便に間に合わない。幸いにも、私の職場柄、上司の状況理解が早かったので、翌日からしばらく休暇を取ることを許された。
上司には、「これを乗り越えればまた回復の可能性もあるから希望は捨てないで、気を落とさずに」と励まされて来た。
だから、私が帰る目的は父の応援のため。
父さんは若いし…と信じつつも、私は帰省した方がいいか、否か。それを姉に問う。
同日19時39分。姉からのメール
自発呼吸はものすごく苦しそうだった。すぐには「来なくても大丈夫」とはいえない状況。職場の了解もあるなら、着てみたら?仕事していても落ち着かないだろうし。面会時間は決まっていて、つきっきりで父の様子を見守ることはできないので交代で見舞いして情報のやり取りと母のフォローになるだろうね。
同日22時過ぎ。母から電話。
帰ってこれるなら帰ってきなさい。状況を見た方があなたも安心でしょう?
急遽、翌日から帰省する段取りを取る。
入院7日目。兄と2人で帰省。
今日は医師からの説明も何もなく、変化もなく過ごしたと。
入院8日目。主治医から経過説明を受ける。
- 入院6日目からステロイドパルス療法を行っている。今日で三日目最終日。
- 全身の浮腫が強くなっている。血管内に水分を保つ働きをするアルブミンというたんぱく質の数値が低いため、血管内の水分を保てず、血管外の組織に水分が溜まっています。腎機能も低下していることと、血管内水分不足の影響で尿量が減ってきています。
- DICの併発。体の中で自分の赤血球を壊しているのか、体のどこかで出血が起きているのかわかりませんが、貧血が進んで来ています。
2.について、血液製剤を使う必要性あり。血清アルブミンは今日にでも使いたいと思っています。また、貧血がこれ以上急激に進むようなら止血するための血液製剤の使用も使うかもしれません。3.について、出血傾向が悪化して貧血が急激に進んだ場合には、輸血でカバーする必要があります。
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2と3は、本人にとって異物なので、拒否反応が出る可能性があります。また、巷で言われているような、肝炎などの血液感染のリスクもありますが、この先の緊急時を想定すると、先にこれら血液製剤の使用同意をもらった方が、早めに対応できて良いと思います。万が一、何かあったときに使用許可をもらったとして、その時間で対応が遅れて致命的になることもあるため、先に許可をもらいたい。
必要なことならと、血液製剤の使用同意書にサイン。
入院9日目。
特に説明はなかったが、経鼻栄養が始まっている。
後日知ったことだが、血清アルブミンを使って、アルブミン値を上げているが、思っているより効果が薄いこと、また時間がかかるが、胃から吸収された栄養の方が、体には良い。
ICUに入ってから、便通がない。お腹の動きが出てくると、お腹の中には抵抗力をつけるために働く良い菌がいるので、それも期待して栄養を入れている。という説明が主治医からあった。
入院10日目。主治医と担当医師からの説明。
血液製剤を使っていても思うようにアルブミン値が上がらず、尿量もギリギリの状況で、むくみが取れないので、透析を行いたい。特に同意書は不要ですが、ただ、股の部分の大きな血管に3o程度の管を通すために、そこから感染することもあるかもしれません。そのため透析開始の許可をもらいたい。
この説明を家族で了解する。同日から透析開始。
家族の都合で申し訳ないが、私から医師へ、3日後、状況を聞いてから一旦東京へ帰りたいので、治療経過の説明をしてもらいたい旨を医師に相談した。
医師からは「いい報告ができるよう治療を進めます」という返事をもらう。
(1)私の想い | (2)強皮症という診断 | (3)同意書にサイン
(4)母の不安 | (5)気管切開 | (6)お父さん、お疲れさま

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